約2ヶ月で契約成立!最適なタイミングだからこそ実現したスムーズなM&A

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約2ヶ月で契約成立!最適なタイミングだからこそ実現したスムーズなM&A

後継者不在と人材不足に悩んだ中国警備保障が選んだM&A。SECURITY BRIDGEの支援で2ヶ月で成約したスムーズな事例を紹介します。

「人材不足」に「高齢化」、そして「後継者不在」と、警備業界全体にも通じる悩みを抱えていた中国警備保障株式会社。将来を見据えてM&Aを検討し始めましたが、なかなかいい御縁には繋がらずにいました。「もう見つからないのでは」と考えるようになったころ、SECURITY BRIDGEとの出会いで風向きは一変。アドバイザリー契約の締結後、わずか約2ヶ月でM&Aが成立しました。

譲渡企業:中国警備保障株式会社

エリア:山口県

事業内容:1号警備、2号警備

 

譲受企業:共栄セキュリティーサービス株式会社

エリア:東京都

事業内容:1号警備、2号警備、4号警備


価格競争を避け、価値観の近い従業員たちと続けてきた無借金経営

中国警備保障株式会社は、山口県宇部市を拠点に医療機関などの施設警備・受付業務、工事現場などの交通誘導警備を展開してきました。佐野社長は1998年に先代社長からバトンを受け取り、約70名の従業員とともに家庭的な雰囲気の会社を築いてきました。採用の場面でも、ただ必要な人数を確保するのではなく、一人ひとりが活躍できる場を想定して、スキルはもちろん考え方を重視した採用を実施。そうして着実に無借金経営を続けてきました。


創業したきっかけとは

もともと中国警備保障株式会社は、父が1982年に始めた会社でした。父はどこにでも飛び込んで仕事を取ってくるタイプの社長でしたので、気づけば設備警備から交通誘導警備まで幅広くニーズに応えられる会社になりました。そうして順調に事業を展開していったのですが、父が70歳を迎えるころ、体調を崩したことをきっかけに後継者として私の名前があがったのです。当時、私は東京の婦人メーカーに勤めていたのですが、「いつかは山口に帰ろう」と思っていたこともあり、その話を受けることにしました。それから3年後に父が亡くなるまで、しっかりと引き継ぎを行なうことができたので、結果としてはいいタイミングだったのかなと思っています。

中国警備保障の強みは?

やはり設備警備や交通誘導警備など幅広く手掛けられることが強みの一つだと思います。大手ゼネコン様の建設現場に工事警備として入り、そのまま完成した施設の警備をお任せいただけるという流れも少なくありませんでした。また、家庭的な雰囲気も特長だと感じています。選考の段階でスキルを考慮するだけでなく、人柄や考え方も十分考慮して採用していたので、離職率が低く、長く務めてくださる方がほとんど。似たような価値観を持った従業員が集まっていたからか、ケンカなどのトラブルとも無縁でしたし、むしろ困ったことがあればプライベートな相談であってもお互いに親身になってのる、そんな家庭的な空気が漂う会社でした。

中国警備保障がこれまで大切にしてきたことは?

私が特に意識してきたのは、できるだけ「敵を作らない」ということです。私が代表に就任した1998年当時は、今よりもずっと業界内での金額の叩き合いが激しく繰り広げられていた時期でした。「そこまで下げてどうするの?」と同業者としても心配になるくらい、ギリギリの価格でも仕事を取りにいこうという会社が多くあるなかで、うちは意識的に高単価のものに手を挙げるようにしてきました。それは価格競争でお互いに足を引っ張り合うことだけは避けたいと考えてのことでした。そうすることで、ゆっくりでも着実にやっていければいいなと思ったんです。おかげさまで、私たちなりのペースで安定した経営を続けることができたと思っています。


「70歳までにはなんとかしないと」会社の将来を考えてのM&A

安定企業として順調に歩みを進めてきた中国警備保障株式会社。しかし、じわじわと従業員たちの高齢化が進み、若手人材が集まらない人手不足が深刻になってきました。同時に、社長自身も70歳を目前に控え、後継者を検討する時期に。社内から次期社長を抜擢することも容易ではないという現状を踏まえ、M&Aしかないと考えました。しかし、マッチングする相手企業を見つけることの難しさを痛感するのでした。


会社を譲渡しようとしたきっかけとは?

会社としては、まずまず順調でした。利益も安定して出ていましたし、すぐに会社をどうにかしなければならないという状況ではありませんでした。しかし、業界全体に通じる話だとは思いますが、従業員たちの高齢化がどんどん進んでいることから、常に「この人に何かあったらどうする?」と頭を悩ませる場面が多くなっていました。新しく人を募集しても、なかなか採用には至らず。そんな誰かが欠けたらすぐに回らなくなってしまう体制で、規模の大きな仕事を受けることもできなくなっていて……。お客様からお声がけいただいているにも関わらず、お断りするしかないという苦しい事態に続いており、経営者として何か策を投じなければと危機感を持っていました。父が70歳で私に会社を譲ることを打診したように、私も70歳までには誰かに会社をお願いしようと思っていたんです。しかし、いよいよその年齢が近づいてきても、なかなか後を任せることができる人が見つからなくて。そこで、個人ではなく企業にお願いするほうがいいのではないかと思うようになったのが、M&Aを検討し始めたきっかけです。最初は、山口県内で規模が近い同業の会社さんならどうかと思ったのですが、なかなかうまく話が進まず。でも、考えてみれば無理もない話でした。同じような会社ということは、同じような悩みがあるということですから。会社を残すならもっとパワーのあるところにお願いするしかない。でも、そんなお相手なんて見つかるのか、と不安な日々でした。


業界誌も注目しているSECURITY BRIDGEなら、と安心できた

「もうマッチングする企業なんてひとつもないかもしれない」と自信を失っていたときに出会ったのがSECURITY BRIDGE。決め手は警備業界に特化しているという点でした。業界誌にも取り上げられているところも信用できると感じたそう。そして、アドバイザリー契約からわずか2ヶ月でM&Aが成立。スムーズな展開に驚きながらも「榎本社長は最初から行き先が見えていたように感じました」と振り返ります。


SECURITY BRIDGEとの出会い

M&Aを検討していた当時、いろんな会社さんからM&Aを手伝わせてほしいといった内容のアプローチをいただいていました。なかでも、榎本社長にお会いしようと思ったのは、警備業界に特化していたため。電話口からも自信を感じましたし、まだお若い会社とはいえ業界誌にも取り上げられているところにも期待できると思いました。実際に「業界特化」と掲げるだけあってご提案もスマート。たしかなネットワークをお持ちで、すぐに候補となる会社様をご紹介いただきました。今振り返ると、もう最初から行き先が見えていらっしゃったんだなと思います。こんなにもトントン拍子で進むなんて、自信は本物だったと感じました。

マッチングから成約に至るまでの流れ

SECURITY BRIDGEの榎本社長とアドバイザリー契約を結んだのが、11月下旬のことでした。そして、12月にはマッチングしていただいた共栄セキュリティーサービス株式会社の我妻社長との面談が組まれました。共栄セキュリティーサービス株式会社様は、これまでもいくつかの会社とM&Aを経験されてきた、まさに「パワーを持った会社」。「この会社さんなら安心して託すことができる」と思わせてくれる出会いとなりました。年内には条件面での話し合いも進み、1月末にはM&Aが成立しました。M&Aに向けて必ず必要となるデューデリジェンスの各種監査資料を揃えていたのも、早期に話がまとまった大きな要因だったと思います。

譲渡に至るまでの不安やSECURITY BRIDGEのサポートについて

先ほど「榎本社長は行き先が見えていたのではないか」とお話したのは、振り返ってみると私のお話を聞いてくださっている段階で、すでにいくつかマッチング候補の会社様が頭の中にあったのかなと思ったからです。それも単純に条件面をすり合わせた相手というわけではなく、それぞれの企業が展開している事業内容はもちろんのこと、強みや大事にしている考え方といった部分にまで気をくばり、このM&Aを通じて双方の会社にとって相乗効果のあるマッチングを心がけていらっしゃるんだなと感じました。そして、実際にマッチングした企業様との面談を通じて、その精度の高さにも感服しております。


ちょっぴり寂しいけれど「正しい選択だった」と胸を張って言える

M&Aを終えた後、佐野社長には「今で良かったのかな?」と徐々に寂しい気持ちも芽生えたそうです。それも無事に会社を残すことができたからこそ、生まれた心の動きかもしれません。しかし、ご家族からも「今しかなかった」と言われて、あらためてこのM&Aが「正しい選択だった」と実感しているそうです。そして、M&Aを通じて警備業界のこれからに期待していることがあると言います。


M&Aを通じての感想

従業員たちの生活を守ることができて良かったと胸をなでおろす一方で、ふと「もうちょっと自分でやっていくべきだった?」と思うこともありました。なので、一緒に会社を運営していた夫と妹にそれぞれ聞いてみたんです。「今で良かったのかな?」と。そしたら2人とも「いや、今じゃないとダメだったよ」「もう体力も限界ギリギリだったでしょ」と同じことを言われました。たしかに成立直後、まっさきに思い浮かんだ感想は「これでゆっくり寝られる」でしたから(笑)。そのM&Aに最適なタイミングというのも、ひとりではなかなかわからないもの。なので、プロの榎本社長にいい時期にスピーディーに対応していただけたのは、とてもありがたかったなと思います。

M&Aを検討している経営者へのメッセージ

今回の経験を通じて感じたのは、やはり信用できる人に相談する大切さですね。警備業界はご高齢の方が活躍できる場所ですので、従業員の高齢化と退職による人材不足は多くの経営者の方が抱えている悩みだと思います。加えて、自分自身のリタイアについて考えなければならないとなると、ちょっと寂しいのもわかります。しかし、だからこそ切羽詰まった状況になる前にどんなタイミングで、どんな選択肢が最適なのか、選択肢の一つとして冷静に分析してくださる方に相談するのが大事。実際に私はそうして「正しい選択だった」と素直に思います。そしてM&Aという選択肢がいい形で浸透し、警備業界全体の地位向上に繋がっていってくれたらいいなと願っています。


人材不足に悩む地域密着企業と、全国に子会社を持つ上場企業をマッチングしました

無借金経営を続けられ、ここ数年は従業員数の減少にも関わらず売上も横ばいと素晴らしい経営状態。一見するとM&Aとは無縁にも思えますが、近い将来のことを見据えた上で、今このタイミングだからこそできる、スムーズで満足度の高いM&Aがあるという事例になりました。アドバイザーとの無料個別相談は、話したからといって必ず契約しなければならないわけではありません。佐野社長がおっしゃったように、一つの選択肢として話を聞きたいというご相談も大歓迎です。